ブラッド・ピットのような夏スタイルは作れる
『V.B.カノニコ&ドラッパーズのセットアップ』
夏に向けて軽いスーツやセットアップを探していると、最近よく目にするのが「ホップサック」という生地です。
軽くて涼しげな見た目が魅力で、既製品としても多く展開されています。
当店でも、福岡でオーダースーツを検討されているお客様から、このホップサックについてのご相談が増えています。
一方で、この素材は本来ジャケット用途が前提であり、
着方や作り方を誤ると、見た目とは裏腹に扱いが難しい一面もあります。
この記事では、Vitale Barberis Canonicoや
Drapersといった具体的な生地をもとに、
ホップサックの特性と、オーダーで仕立てる場合の考え方を解説します。
1ヶ月ほど前に『FORZA STYLE』で紹介されていた『頂上サマーセットアップ』の動画を見ました。
ホップサックの特徴を非常に分かりやすく説明している内容です。

軽やかで抜け感のあるスタイルで、既製服で展開されています。
こうした提案は着るだけで一瞬で春夏スタイルが完成するので魅力的ですね。
このFORZA STYLEで今回販売されているセットアップに使われているのは、Vitale Barberis Canonico(ヴィターレ・バルべリス・カノニコ※以下:カノニコ)のホップサックです。
ホップサックとは?|オーダースーツ 福岡で選ばれる夏素材
ホップサックとは、ざっくりとした織りが特徴のウール生地で、通気性が高く、夏でも比較的快適に着用できる素材です。
見た目にも軽やかで、程よいカジュアル感があるため、
・ビジネスカジュアル
・セットアップスタイル
・ジャケット単品使い
といった幅広いシーンで使われています。
特に近年は、軽さや抜け感を重視したスタイルの流れもあり、夏の定番素材として改めて注目されています。
実は同じ生地はオーダーでも仕立てられる
こうした既製服でも使われているのがイタリアの名門ミルであるカノニコのホップサック。
今回FORZA STYLEで販売されているような既製服を購入することもできますし当店でオーダーでお仕立てすることも可能です。
既製服として完成された形で手に入れるか、オーダーで自分仕様に仕立てるか
という違いになります。
既製服とオーダーの違い
既製服の魅力は、完成されたスタイルをそのまま購入し、すぐに取り入れられること。
一方で、
・サイズは既成寸法
・デザインは基本的に固定
・色展開も限定的
という制約があります。
オーダーの場合は、
・体型に合わせたサイズ感
・ポケットやデザイン等の仕様変更が可能
・より豊富な色展開
といった自由度があります。
『もう少しこうだったらいいのに』と感じる部分は、オーダーであれば調整が可能です。
納期はオーダーですので1ヶ月半程度かかりますが、夏に十分間に合います。
ちなみに今回のFORZA STYLEのホップサックのセットアップは予約注文です。


さて、お待たせしました。
ブラッド・ピットさん登場です!

映画『F1』ご覧になりましたか?
撮影時59歳!公開時は61歳!若々しいけれど、イイ感じで枯れて円熟の男らしさがとてもかっこよかったです。

流石の着こなしですね。今回のメインで書きたいのはこのスーツについて!です。
ブラッド・ピットのスタイルと生地の違い
ブラット・ピットが昨年『F1』のプロモーションで着用していたことでも話題になったこのスーツ。
実際に彼が着用していたスーツの服地は※DRAPERS(ドラッパーズ)のコレクション『MONTECARLO(モンテカルロ)』によるもので、仕立ては2着ともロンドンの老舗テーラー『アンダーソン&シェパード(以下:A & S)』です。
※ドラッパーズ:1956年イタリア・ボローニャで創業した高級マーチャント。現在はカノニコのグループ傘下。

ジャケットの襟の形状・前身頃のダーツの入り方・胸ポケットと腰ポケットの位置等、一目でA & Sとわかります。
服地のグリーンは、ブラピ演じるヘイズがF1復帰の最初のサーキットが『シルバーストーン』だからかどうかわかりませんが『ブリテッシュレーシンググリーン』のような色味です。

シングルピークで1ボタン、アウトの腰ポケット、A & Sぽいデザインではないですがジャケットの真っ直ぐ落ちたフロントカットは『らしい』です。
どちらのスーツも肩先がドロップしたゆったりめのフィッティングで、クッションがしっかり入った長めのシングル仕上げのトラウザーズ等、アルマーニをはじめとする80年代のイタリアンデザイナーズのスーツぽい雰囲気がします。
『カノニコ』と『ドラッパーズ』のホップサック、実はクオリティは全く同じなのですが、ドラッパーズの方が『色のバリエーションがかなり豊富』といった違いがあります。


ホップサックをスーツとして使う際の注意点
ただし、このホップサックという素材については、一つ前提として知っておいていただきたいことがあります。
もともとジャケット用の生地であるため、
・トラウザーズにすると摩擦で毛羽立ちやすい
・着用頻度が高いと劣化が早い
・メッシュ構造ゆえに透け感が出る場合がある
といった特徴があります。
そのため、セットアップとして仕立てる場合は
・ジャケットを主役に考える
・トラウザーズは消耗を前提にする、または複数本用意する
・トラウザーズの裏地は総裏にして透け対策をする
・タイトにしすぎない設計にする
といった工夫が必要です。
このあたりは、見た目の軽さだけでなく、実際に長く着ていくためには重要なポイントです。
テーラーブレイズとしての提案
こうした特性を踏まえ、当店では
・ジャケットを主役として考える
・パンツは消耗を前提にする、または複数本用意する
・透け対策として裏地を適切に入れる
・タイトすぎない設計にする
といったバランスでの仕立てをおすすめしています。
基本はジャケット用の生地ですので長時間の着席の移動、雨天時などシワや毛羽立ちがストレスにならないよう、このあたりを押さえることで、見た目の軽やかさと実用性を両立できます。
絶対に立ち漕ぎではなく、座りで自転車全力漕ぎなどは避けましょう笑
価格帯の考え方(カノニコとドラッパーズ)
価格については、
・カノニコ:比較的取り入れやすい価格帯
・ドラッパーズ:色の選択肢が広く、その分価格は上がる
という違いがあります。
『コストバランスを重視するならカノニコ、色や雰囲気にこだわる場合はドラッパーズ』
という選び方が現実的です。
価格については、カノニコであれば比較的取り入れやすく、ドラッパーズを選べば色の選択肢が広がる分、価格は上がります。
VITALE BARRBERIS CANONICO『MONTECARLO JACKET』
100% WOOL 280gms
Made in Italy
⚫︎Made-to-Measure
◉ジャケット
・Standerd
¥88,000〜
・Exclusive
¥110,000〜
◉トラウザーズ
・Standerd
¥52,800〜
・Exclusive
¥57,200〜
◉2ピース・スーツ
・Standerd
¥132,000〜
・Exclusive
¥159,500〜
※ Bespokeの価格はお問い合わせください。
DRAPERS『MONTECARLO』
100% WOOL 280gms
Made in Italy
⚫︎Made-to-Measure
◉ジャケット
・Standerd
¥165,000〜
・Exclusive
¥187,000〜
◉トラウザーズ
・Standerd
¥104,500〜
・Exclusive
¥110,000〜
◉2ピース・スーツ
・Standerd
¥242,000〜
・Exclusive
¥275,000〜
※ Bespokeの価格はお問い合わせください。
いわゆる『ブラッド・ピットのような色味』を狙うのであれば、ドラッパーズのほうが近くなりますね。
40色もあるので絶対に人とは被りませんし、暑い季節に思い切りカラフルなスーツを作るのも楽しいですね。
生地が良いと高級感があって下品になりません。夏のカジュアルパーティなら主役間違いなしでしょう。
今回のようなスタイルは、既製服として完成された提案を見るとそのまま取り入れたくなるものです。
ただ、同じ生地でもサイズや設計が変わるだけで印象は大きく変わります。
既製服で雰囲気を楽しむのも一つですが、自分の体に合わせて仕立てることで、より自然で無理のないスタイルになります。
夏の軽いセットアップを考えている方は、『既製服を買う』だけでなく、『オーダーで作る』という選択肢も検討してみてください。
見た目だけでなく、着心地やバランスも含めて納得できる一着になると思います。
最後に、、映画好きのこぼれ話として、、
ブラピの『F1』も良い映画でしたが、同じF1繋がりで言うとこの作品!

70年代、実在したニキ・ラウダとジェームス・ハントという対照的な伝説のレーサーの2人がライバルでありながらお互いを認め合っていく人間ドラマなんですが、とても良い作品です。
この時代、スーパーカーブーム、そしてF1と夢中になったアラカンな私にとってはワクワクするシーンばかりでした。

下:実際のラウダのフェラーリ(左)とハントのマクラーレン(右)
また、ファッション的には、、ちょっとトリビア的なシーンがありまして、、
下の画像の真ん中の男性が若干26歳で『スクーデリア・フェラーリ』のチームマネージャーとなったルカ・ディ・モンテゼーモロ


上の劇中の画像、作品の中ではこの左端の男性、作品で役名のクレジットはありませんが
おそらくルカ・ディ・モンテゼーモロのようです。
ちなみに役名でいうと、その横はエンツォ・フェラーリ→クレイ・レガツォーニ→ニキ・ラウダとなります。
(監督のロン・ハワードは史実中の人物に似た俳優をキャスティングをすることで有名)

後にフィアットのトップにまで上り詰めた人物ですが、世界的にクラシックなファッションのアイコンとして有名です。
知的×名家出身×お金持ち、そしてかっこいい!
イタリア男のお洒落の源流みたいな方で長年“抱かれたい男”にランクインしているんだとか(笑)
そして、映画とはいえ小学生の時にタミヤのプラモデルで作りまくっていたF1カーが、劇中実際に爆音で走っているのを見れて大興奮でした!
以下の4台を何台作ったことか・・・

下:ジェームズ・ハントの『マルボロ・マクラーレン』

ドライバーはロニー・ピーターソン、マリオ・アンドレッティ
同じピーターソンつながりで漫画『サーキットの狼』にトヨタ2000GTに乗っている隼人ピーターソンっていましたね
下:レースの勝敗に関係なく見た目のインパクトで1番人気のブルーの『タイレル・P34』
子供ながらにタイヤが6個のレーシングカーなんて初めて見ました。
つい、熱くなって長文になってしまいました💦
男は幾つになっても少年のような好奇心や探究心は大事だと思います笑
さて、最後になりますが
今回ご紹介したブラッド・ピットのカラフルなホップサックの着こなしは実は着る方の世代を選びません。
若い方が渋い色、熟した大人にあえて明るい色、などピタッとハマる一色を探すのも楽しいと思います。
そしてどんなお色でも仕立てが良いと高級感が出てかっこよくお洒落にキマります。
ぜひ、この夏の一着にいかがですか??
ご予約お待ちしております。
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