CONCEPT

CONCEPT

1967年・熊本生まれ 18歳より福岡在住

◆子ども時代の情熱

スーツってかっこいいな、大人だな、そんな憧れを持ち始めた高校生時代,初めて買ったジャケットを着て気恥ずかしいけれどどこか誇らしい思いで街を闊歩しました。
今思えばそれが「服飾」へこだわりの第一歩でした。自分を装うということは、なりたい自分をイメージしそれを目指していくということ。その思いから私のスーツ遍歴が始まりました。そして本物のスーツを知りたいという熱い思いがあふれだし、いつかはサヴィルロウそう思っていました。

◆欧州のテーラーに期待して……
どうしても作ってみたい、本物のスーツを着てみたい、そう思い続けていた24歳の時に当時の私にはとても高価なものでしたがBBCのニュースで見たチャールズ皇太子のダブルのスーツに憧れて思い切ってオーダーしました。
私がオーダーしたのはサヴィルロウの英国御用達店出身のテーラーでした。「ここならば…!」と期待に胸を膨らませ待ちましたが、残念なことに仕上がりは散々でした。想像していたカッコ良さとはほど遠く当時素人だった私でもすぐにわかるくらい合っていませんでした。

本来スーツとは、たった一人に合わせて作られるもの。商談の場の勝負服であったり、日々の生活を彩ってくれる特別な一着を求めて、客はオーダーするのです。なのに、本物だからきっと間違いない、素晴らしいものが出来上がるはずと夢見ていた一着があっけなく失敗というのは大きなショックでした。

けれど、そう簡単に諦めは付きません。
自分自身にオーダーの経験がなく無知だったからなのか?たまたまフィッターとの相性が悪かったなのか?そう思って来日したイタリアや英国の有名テーラーにて何度もオーダーしましたが、なかなか納得いくものが出来ませんでした。結局の話、当時の海外のテーラーは欧米人の体型に合わせてスーツを作ることは慣れていも、欧米人の体型とは真逆の前肩で薄い胸や背中、そして扁平なお尻の日本人には当然ながら採寸するフィッターも不慣れだったのです。これは、あるナポリのテーラーの言葉です。「3着目までが自分たちのスーツ、4着目からが君のスーツになる」要は3着目まではお手合わせ、試作品。そして4着目からは君の要望に応えられるだろうと言われて、「1着目から完璧を目指したい几帳面な日本人には不向きだし、なんと言っても一着40万から50万もするスーツを4着注文しないと納得できるものが出来ないなんて自分には現実無理だ〜!」と溜息が出ました。いくら探しても、日本人の薄い体型を美しく見せる技術は欧州にはなかったのです。
しかし、仕立てとは芸術でもあると私は信じていました。

「日本人の体型に合っていて、かつ欧米人のように抑揚がありスマートに着こなせるスーツ」は、今は見つからなくても 、どこかにあるはずです。私のための一着は、まだ巡り会えていないけどいつかは、、そう思っていました。そして、答えは国内のテーラーにありました。

◆「日本人のためのスーツ」を求めて
欧米人の体格、骨格とは何もかもが違います。
日本人は欧米人とは違い細くて薄い体、手足の短さ……これらはマイナス要素ではありません。そもそも日本人は和装体型なのです。
日本人に着物を着せれば世界一似合いますが残念ながら洋装となると日本人の体格でグローバル標準であるスーツを着こなすのが難しいのも事実。

そんな難しさをクリアにして日本人でも格好良く着こなせる武器として充分に働いてくれる、そんなスーツを作ってくれるテーラーと出会いました。

やっと巡り会った国内のテーラーで手応えを感じ、素晴らしいフィッターと会話を重ね試行錯誤し理想のスーツに近いものを手にしたのです。感極まりましたが、そこでもっともっといいものを作ってみたいそう思いようになりました。

スーツファンとして100着・・200着は優に超えるオーダーや既製のスーツを着てきたけれど「理想のスーツはどこかにあるはず」という旅はここで終わりでした。
そのテーラーとの出会いで「スーツを作ってもらう立場から理想のスーツを作る側になってみたい」と新しい目標が生まれ、少年時代からの情熱はやっと行き場を見つけたのです。

気がつけば40代後半。スタート地点としては遅いと思われるでしょうか?
けれど私は、客として30年以上様々なテーラーに赴き、何時間も生地を眺め、スーツにまつわる洋書を集め、洋装の歴史を学び、映画や映像の中のスーツの見え方を研究してきたスーツマニアでもあります。
試行錯誤してきて、ここがもう少しこうだったら、ああだったら、と理想を追いかけてきました。失敗も成功も経験豊富です。作ってもらう側から作る側になる。
そう決意した時は本当にワクワクしました。情熱をかたむけたかったのはこれだったんだ、そう心から安堵しました。
長い間買う側としてスーツやジャケットやコートをオーダーしてきたからこそお客様視点に立ってのサービスという点では、誰にも負けないつもりです。


◆服飾こそ人生を賭ける道

2014年、これまで学び経験したことを活かしてみたいと、長年住んできた福岡で現在の前身となるbatak House Cut 福岡店をオープン。5年間さらに経験を積み
2019年、「ブランドに囚われず、トラッドからトレンドまで幅広く対応すること」をコンセプトに、新たに「TAILOR Blades 」(テーラー・ブレイズ)を立ち上げました。

より多くのお客様を格好良く、理想のご自身に近づけるスーツやジャケットやコートをお届けしていきたいと思っています。
そこに賭ける情熱は誰にも負けません。
ベーシックなもの、個性を強調するもの、華やかなフォーマル、オフタイムやゴルフなどカジュアルなシーン向けなど、目的に合わせた幅広いコーディネートを得意とし、TPOに合わせた仕立服でお客様の人生を変えていくお店です。

あなただけの一着をお届けする「TAILOR Blades 」にぜひ一度ご来店ください。

TAILOR Blades 代表 福留寿之



スーツを格好良く着こなしてみたい
そう持っていた10代から始まった理想のスーツ作り、一スーツファンとして客という立場で欧州、国内のテーラーでオーダーしてきました。

数多くの試行錯誤、失敗や成功を経験してきて30年余りが過ぎました。
その間、飽きることもなく、理想を求めることを諦めることなく仕立て服の奥深さに魅了されている自分に気がつきました。

そして作ってもらう側から作る側になりました。今思えば自然な流れだったのかもしれません。
お客様の立場に立ってお客様の理想のイメージを仕立て服で表現するそのために全力を尽くすことが使命だと思っています。


How to order

当店ではご予約優先となっております。
初めてのお客様にはしっかりと、ご相談、採寸、フィッティングを行いますので
約90分から120分のお時間を頂いております。

ご来店頂きましたらまずはご相談からスタートです。

どんなお召し物をイメージしてらっしゃるか?
着用シーンやお好みの色、柄、素材など丁寧に細かくお聞きします。

そしてそのイメージに合わせてスタイルや服地、など決めていきます。

服地はイギリス、イタリア製を中心に希少なヴィンテージや一点物など
さまざまな物を取り揃えております。

ご希望や予算に合わせて提案させていただきます。


大まかなことが決まったら実際に採寸をさせていただきます。

全身の寸法を測りゲージと呼ばれるサイズ見本の服を着用いただきながら、歩き方や体の使い方の癖や体型を踏まえて全体のバランスを整え、且つお客様のご希望のイメージ通りに体現することを意識して補正をします。

着用イメージ写真をお持ち頂いたり
普段ご愛用のお召し物、お気に入りのお召し物を着用されて来店されると打ち合わせがよりスムーズです。

もちろんなくても大丈夫です。

ご相談、服地、ボタン、裏地選び、ディティールを決め採寸、補正の全ての工程が終わりましたらご注文となります。

縫製期間は約1ヶ月から1ヶ月半です。

※コートは1ヶ月半から2ヶ月、仮縫いをご希望の場合はプラス3週間から1ヶ月となります。

細やかに検品をしてお客様へご連絡させていただきます。
再度ご来店いただき最終フィッティングを行います。
必要があれば調整を加えます。

1度オーダーされると次回から履歴を加味してのご相談となりますので
採寸、フィッティング等にかかる時間的負担は軽減されます。

仕立て服は回数を重ねるたび更に理想を追求したり違うイメージや
新しいアイデアを盛り込んだりとご自身の魅せ方が広がります。


ぜひ奥深い仕立て服の世界を楽しんで頂きたいと思います。